よくセラピー等で『 ぶり返し 』という話が出てきます。
実際に、根治できないセラピーもありますから、それは ぶり返し て良いです。
欧米人は根治は求めていなくて、動ければ後はなんとかするし、街中にセラピストがあふれている国もあります。
日本人は根治が好きですから、ちょっとダメだと、まだ治っていませんって言います。
とはいえ、セッション等をしていて思うのは、治ったのに直っては都合が悪い部分があり、思考の中で何度も治っていないときのことを考え、考え、考え・・・と繰り返して、思考で状態を作り出すようなことをしている人が、たくさんいます。
この、作り出された状態は、セッションを受ける前の状態と非常に似ているものの、別の原因なので、対処方法が変わってきます。それなのに、セッションを受ける前の情報で対処しようとするからうまくいきません。
この当たりはきちんと見極めて、何が問題になっているのか、その部分にアプローチすることをお勧めしますし、クライアント本人も、解決したなら何度もネガティブに考えないようにしなければいけません。
セッションの後に問題を作られても、それは対処できません。
繰り返す、ぶり返す人の思考には、自己価値の低さ、自己肯定感の低さ、ネガティブな思考や、攻撃的な衝動がたくさんあります。
原因は、被害者意識や抑圧による対処術が間違えていたと言うことなので、そちらを先に対処した方が良いでしょう。
そうでなければ、治した側から自分を傷つける、そして、『これはお前らのせいだ!』って始まります。この『お前ら』はクライアントを傷つけたとクライアント本人が思っている人たちですが、彼らはそんな風にも考えてもいなくて、大丈夫か、この人(クライアント)くらいにしか思いません。
目的が全く達成されず、無視され、馬鹿にされて、被害者意識は増大していきます。理性の範囲にあれば、ネガティブ思考で止まりますし、それを越えてくると現実の行動に転化してしまうので、早めの対処が必要です。
人はネガティブな思考に偏りすぎると、その苦しさから抜けるために現状を変更しようと動いてしまいます。衝動は、理性ではコントロールできるものではないので、おかしなことをしてしまい、社会的に立場がなくなることがあります。
そうなってしまうと、もう取り返すことは難しく、その場を避けて人に見つからないように生きていきます。ちょっとした、思考が何十年も蓄積していくとおかしくなりますので、自分でケアするとか、誰かに頼ってケアして貰うようにした方が良いでしょう。
ケアする方法を知らないというのは結構ゾッとしますね。